このほど行われた中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議(三中全会)では、市場参入に関連する制度を完備し、新たな業態、新たな分野における市場参入の環境を改善することが求められました。「中国共産党中央弁公庁国務院弁公庁の市場参入に関する制度の完備に関する意見」(以下、「意見」)が21日発表されました。この「意見」は中央政府が特に市場参入制度の構築について発表した初めての文書となります。
「意見」は新たな業態と分野を対象とした市場参入の環境を配置しました。そのうち、深海、宇宙、航空、ライフサイエンス・ヘルスケア、新エネルギー、人工知能(AI)、自律型コンピューティング、情報セキュリティ、インテリジェント軌道交通などの新たな業態と分野に焦点を合わせ、標準化による主導、シーンの開放、市場の推進、産業の集積、システムのグレードアップという原則と戦略に基づいて分野ごとに市場環境の改善計画を制定し、生産要素の革新的な配置を促進し、参入の効率を高めることを求めています。また、先端技術の応用促進センターや、各種科学技術の成果の転換プラットフォームを生かし、産業システム、イノベーション資源、資本要素、応用場面、制度と政策などを円滑に組み合わせ、それぞれの実情に合わせて、新たな質の生産力の発展を促進していくことが必要です。
国家発展改革委員会経済体制管理研究所研究室の王琛偉主任はそれについて、「新たな質の生産力の育成と発展には多くの新業態と分野が関わっている。新たな分野と新業態への参入拡大に適応する新型の監督管理パターン構築を加速することは、新たな質の生産力発展を阻む難題を克服するのに役立ち、それによって、さまざまな先進的な生産要素が新たな質の生産力に凝集する流れを作ることになる」と分析しました。
中国では2018年から市場参入ネガティブリストが全面的に導入されており、これまでの3回に及ぶ調整の結果、ネガティブリストの項目は151項目から、117項目に減少しています。