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中国各地で託児サービス拡充 多様なモデルで供給促進
提供元:  新華社
発表時間: 2024-10-24 17:10

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浙江省嘉興市の保育施設で就学前教育を受ける子どもたち。(8月20日撮影、嘉興=新華社記者/徐昱)

 中国浙江省温州市のある公立幼稚園が6カ月以上1歳未満の乳児を対象とした0歳児クラスを開設し、SNS(交流サイト)で話題を呼んでいる。この幼稚園ではすでに1歳以上3歳未満の乳幼児に向けた託児サービスを提供していたが、1歳未満の乳児向けのサービスは同市の公立施設で初めて。こうした試みは同市が初めてではなく、広東省深圳市や福建省アモイ市、四川省成都市などではすでに同様のサービスが始まっている。

 中国国家衛生健康委員会のデータによると、中国には3歳未満の乳幼児が約3千万人おり、乳幼児のいる家庭の3割以上が託児サービスを必要としている。各地ではここ数年、それぞれの実情に応じた積極的な試みを通じ、社区(コミュニティー)の保育園、職場の託児所、幼稚園併設の保育園、家庭の託児スポットなど多様な供給モデルが形成され、全日保育、半日保育、一時保育などさまざまな形式のサービスが提供されるようになっている。

 湖南省長沙市のある社区保育園は、コミュニティー内の使われていなかった建物を活用、運営コストを削減し、ユニバーサルな保育サービスを提供している。1歳2カ月のときから息子を預けているという彭湘君(ほう・しょうくん)さんは「保育園に通い始めてから社会性や集中力など色々な能力が伸びた。家からも近く送り迎えも便利で、家族は皆とても満足している」と話す。

 広東省は、保護者の助け合いによる一時預かりモデルの試みを始めている。余力があり気心の知れた保護者同士がつながり、オンラインプラットフォームを通じて互いに保育を引き受ける。頼んだ側はスマートフォンのアプリで子どもの状況をリアルタイムで知ることができる。

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15日、河北省保定市の託児センターで、幼児に無料の健康診断を行う母子保健機関の医療スタッフ。(保定=新華社配信)

 河北省邢台市は、医療と保育を結びつける新たなモデルを探求する。母子保健機関が保育施設と契約を結ぶよう指導し、医療サービスと保育サービスの融合発展を促進、3歳未満の乳幼児を対象とした保育サービスの有効供給を拡大し、乳幼児の健やかな成長の支援を図る。

 北京市朝陽区は今月18日、区級保育総合サービスセンターをオープン。3歳未満の乳幼児114人分の預かり枠を用意し、地元住民の保育ニーズを満たした上で、地方からやって来た人や外国人のニーズにも対応する。

 より多くの人々への保育サービスを確保するにはどうするか。中国人民政治協商会議北京市委員会の教育・保健・スポーツ・文化文史委員会の陳冬(ちん・とう)主任は、ユニバーサルな保育サービス供給体系を整備するための要点として次の三つを挙げている。

 ①近さと便利さを堅持する。コミュニティーをよりどころとし、家庭や職場を拠点とした託児所、民間団体の運営する保育園など、多元的な有効供給を積極的に推進する。幼稚園と託児所の一体的な発展を実現する。

 ②基準・規範体系を構築する。地域ごとの基準や規範を早急に整備し、託児所の運営条件やサービスの質の管理などの具体的な要件を詳細にまとめる。

 ③望ましい発展環境を作る。多元的な主体による託児所の運営を奨励、支援することで有効供給を増やし、ユニバーサルな保育サービスの健全で良好な発展の実現に努める。


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