中国政府は18日、第1〜3四半期(1〜9月)の国民経済動向のデータを発表した。中国の第3四半期の国内総生産は94兆9746億元(約1999兆7186億円)に達し、不変価格で計算すると前年同期比4.8%増だった。この成長率は容易に得られなかった。今年に入ってから、マクロ環境は複雑化・多変化し、外部からのプレッシャーは大きくなり続ける一方で、中国経済は構造調整の重要な時期にあり、パターン転換の「陣痛」が続いている。だが、中国経済はプレッシャーに耐え、政策効果が絶えず現れ、主要な経済指標に前向きな変化が見られ、安定的な動きを保ち、強靭性(きょうじん)と潜在力を示した。
第1〜3四半期の経済にはいくつかの変動が見られたという見方もある。第1〜3四半期の経済成長は5.3%、第2四半期(4〜6月)、第3四半期(7〜9月)はそれぞれ4.7%、4.6%成長した。この変動をどう見るか。
外部から見ると、世界経済の回復は予想のレベルに達せず、地政学的衝突、貿易面での緊張などの要因も加わり、中国経済に一定の影響を与えた。内部から見ると、需要はまだ回復しており、経済は新旧原動力の転換期にあり、季節要因、昨年同期のベース値が高かったなどの影響も加わっているため、このような変動が現れるのは正常な現象だ。さらに、変動幅は大きくなく、依然として5%の所期目標前後だ。
さらに見るべきなのは、成長、雇用、インフレ、国際収支という4つのマクロ指標から見ると、中国経済の動きは依然として安定しており、質の高い発展が着実に推進されていることだ。特に9月下旬以降、まとまった景気刺激策が打ち出されるのが加速するにつれ、市場の自信が大幅に高まり、多くの指標の限界部分が改善した。例えば、9月の製造業購買担当者指数(PMI)は8月より0.7ポイント増の49.8だった。そのうち、生産指数は1.4ポイント増の51.2だった。これは市場の活力が強まり、期待(予想)が前向きに改善していることを物語っている。
こうした変化は、外資系企業の中国へのコミットメントを深める行動にも反映されている。具体的には、米アップル社がこのほど、深センに応用研究実験室を完成させたこと、ドイツのアウディが9月、中国市場向けに同ブランド史上最大規模の製品配置を行うと発表したこと、米国のGEヘルスケアが今後3年間で中国での研究開発投資をさらに倍増させる計画を発表したということだ。これらの企業は、中国という大市場に参入するだけでなく、さらに「溶け込む」必要があり、つまり協力を深めることによって、中国市場を世界が共有する大市場にする必要があると考えている。
現在、外部環境はより複雑で厳しくなり、中国経済の回復と好転の基盤は依然として強固にする必要があるが、長期的に上向くファンダメンタルズは変わっていない。第1〜3四半期の成長は通年の経済のために堅固な基盤を築き、加えて政策の力を発揮させたことで、経済の安定的回復を促す有利な条件を増やした。中国は5%前後の所期成長目標を達成する自信がある。この中で、世界も中国との互恵・ウィンウィンを図り、ともに前進するだろう。