省を跨いで移動する際にも、「空飛ぶタクシー」に乗ることが可能になった。このほど、江蘇省昆山市の昆山都市空港ターミナルビルと上海浦東国際空港を結ぶヘリコプターの旅客輸送路線が正式に開通し、運航をスタートした。これにより、低空域飛行活動による経済形態「低空経済」の話題が再び大きな注目を集めるようになった。
資料写真(写真提供・北京日報。撮影・潘之望)
荷物を持って、安全に関する説明を確認し、乗客登録票に記入し、保安検査を通過し、連絡バスに乗れば、4人乗りの小型ヘリコプターに乗り込み、同ターミナルビルから上海浦東空港まで飛ぶことができる。最近、多くの旅客が低空域の飛行という新しい体験にトライするようになった。このヘリコプター路線では、飛行距離85キロメートルを約25分で移動できる。
この新しい空の旅を体験した旅客は、「ヘリコプターはとても便利なだけでなく、遊覧も楽しめ、空から佘山、黄浦江、上海ディズニーランド、陸家嘴エリアを眺められる。着陸地点からターミナルビルまでの移動時間も含め、最短ならわずか50分で浦東空港に到着する」と話した。
ほかの交通手段の場合、昆山から上海浦東まで、タクシーなら2時間、鉄道なら約3時間、空港発の大型バスなら2時間半かかる。
このような都市間飛行「CityFly」が今、新たなトレンドになろうとしており、今年に入ってから、低空域観光ルートがますます人気を集めている。4月には深セン-珠海の低空域短距離路線が開通した。北京の慕田峪長城、新疆維吾爾(ウイグル)自治区喀什(カシュガル)古城などの景勝地は、夏休みシーズンにヘリコプター空中遊覧プログラムを相次いで打ち出した。9月6日には、合肥-蕪湖間、蕪湖-黄山間の2本の低空域観光路線が開通し、特に月亮湾、桃花潭、黄山などの景勝地を通過する蕪湖-黄山路線の人気が高い。
旅の移動時間が短縮され、移動の効率が高まる中、「空飛ぶタクシー」の料金が広く注目を集めている。中国国内の低空域観光の発展で一歩先んじている海南省の場合、低空域観光の料金は数百元(1元は約19.9円)から1万元近くまでとさまざまで、海棠湾を1人で空から遊覧するコースの場合、最低料金は3キロメートル/288元、蜈支洲島も巡るコースだと20キロメートル/980元、航空機をチャーターすると2380元になる。
昆山-上海浦東空港路線の片道料金は、現在は1人1600元または1800元だ。スタッフは、「この料金は、昆山から浦東空港まで高級商用車で移動した場合の市場価格の2倍に当たる。今後、搭乗率が上がるにつれ、もっと気軽に利用できる価格になるだろう」と話した。