中国の国有石油・天然ガス企業、中国海洋石油集団(中国海油)によりますと、中国初の海洋二酸化炭素貯留プロジェクトで埋蔵された二酸化炭素が5000万立方メートルを突破したとのことです。
中国南部、深セン市の南西約200キロにある恩平15-1プラットフォームは、アジア最大の海上石油生産プラットフォームで、中国初の海洋二酸化炭素貯留モデルプロジェクトの所在地でもあります。1日当たり約12万立方メートルの二酸化炭素が海底に貯留され、これらの気体は約6万本の消火器に充填(じゅうてん)できます。
伝統的な業界のグリーン発展を実現する主な二つの方法は、現在の設備の生産ラインをアップグレードして改造し、二酸化炭素の放出を減らすか、あるいは生産過程で発生した二酸化炭素を大気中に排出させないよう回収することです。二酸化炭素の貯留と再注入は、実際には工学技術の手段を通じて、収集された二酸化炭素を地下800~3500メートルの深さの範囲内の地下または海底塩水層に直接注入することであり、国際的に公認された効果的な炭素排出削減を促進する重要な措置です。
前出のプロジェクトは、油田開発に伴う二酸化炭素をプラットフォーム上の高炭素原油生産井、生産処理システム、二酸化炭素圧縮機などの設備を通じて超臨界状態まで処理し、最後に一つの注入井を通じてプラットフォームから3キロ離れた水面下800メートルの「ドーム」型地質構造に注入し、長期的に安定した貯留を実現します。同プロジェクトは年間約30万トンの二酸化炭素を貯留できると推定されています。