「海で約24時間漂流していた。皆さんに見つけてもらえなかったら、どうなっていたか分からない」と興奮気味に話すのは、このほど中国の沿岸警備隊に救出された男性だ。人民網が報じた。
広東省の海警局によると、8月19日午後1時、広東省恵州市の海警局に、同市の大亜湾区三門島の北扣埠頭付近の海域で、男性が発泡スチロールの板に座ったまま海に流されているという通報があった。通報を受けた恵州海警局はすぐさま救出に向かう船を出し、午後2時3分に、男性を無事救出した。
男性は前日の18日に、深センから恵州の許洲島付近の海域に来て、発泡スチロールで自作した板に座って釣りを始めたのだという。その後、潮の流れと波の影響で、沖にどんどん流されてしまい、所持品も全て水中に落としてしまったという。
沿岸警備隊が発見した発泡スチロールの板に座ったまま海に流されていた男性(写真提供・広東海警局)。
岸から約14キロ離れた沖を漂流していたところを沿岸警備隊に救出された時、すでに漂流し始めてから約24時間が経過していたといい、男性の唇は紫色になっており、衰弱して震えが止まらなかったという。沿岸警備隊は、男性の体温が下がらないように、すぐに毛布を掛け、傷口の手当てをし、水と食べ物を提供。治療を受け、エネルギーを補給した男性の体調は現在すでに安定しているという。
広東省の海警局は、「海で釣りなどをする際は、潮の流れの変化や波に十分注意し、緊急事態が発生した場合は、すぐに95110通報して、助けを求めるように」と注意を呼びかけている。