広東省仏山市三水区大塘鎮にある栽培モデル水田で3日、ずっしりとした金色の稲穂が収穫期を迎えようとしていた。当日の「節水型で干ばつに強いイネの耕地開墾における応用現場会」で、粒ぞろいの節水型で干ばつに強いイネが生い茂っていた。これは、節水型で干ばつに強いイネの広東省で初めての大規模な栽培でもある。科技日報が伝えた。
同技術の発明責任者で、華南農業大学節水型で干ばつに強いイネグリーン産業研究院の羅利軍院長は、「節水型で干ばつに強いイネの水田栽培により労働力を30%削減し、淡水資源を50%以上節約し、施肥量を30%減らし、メタンガスの排出量を90%以上削減できる。イネ栽培の灌漑用水への過度な依存から効果的に脱却し、農業の付加価値を高め農家の収入を増やす。科学的な栽培により、節水型で干ばつに強いイネの生産量及び米の質は、水田栽培の稲とほぼ同レベルになる。これに関連する成果は国家科学技術賞1等賞を受賞した」と述べた。
広東省は中国で人口が多く、経済力の強い省で、また中国最大の穀物販売地域の一つでもある。広東省は2018年より節水型で干ばつに強いイネ及び関連技術の導入を開始し、数年間の試験栽培により初期的な成果を上げた。現在は仏山、清遠、河源、茂名、韶関などの地域で栽培を行っている。高くて安定した収量、良質で効率的という特徴により、節水型で干ばつに強いイネは市場から好評を博しており、広東省での年間普及面積はすでに666.7ヘクタール以上に達し、放棄された土地の回復の重要な選択肢と穀物生産能力を増やす効果的な方法になっている。
華南農業大学は今年2月、上海市農業生物遺伝子センターと共同で、節水型で干ばつに強いイネグリーン産業研究院を設立した。羅氏は、「広東省の食糧安全保障の需要に基づき、『節水型で干ばつに強いイネによる4億kg食糧増産行動案』を策定し、『節水型で干ばつに強いイネを発展させ、5年で放棄された耕地を6.7万ヘクタール回復し、米収量を4億kg増やす』という目標を打ち出した」と述べた。華南農業大学の薛紅衛学長は、「将来的に節水型で干ばつに強いイネの栽培と人工知能やスマート農業などの新興技術との融合をさらに強化し、節水型で干ばつに強いイネの特徴的な優位性を利用し従来的な生産方法を変え、土地の利用効率、農家の収穫利益を高め、大規模な産業発展を推進する」と述べた。