中国の中学進学試験と大学の入学試験が終わり、そして小・中学校が夏休みに入ったのにともない、各地では帰省や家族旅行のニーズが高まり、今年の夏休みシーズン初の移動交通のピークが相次いで訪れた。
卒業旅行と親子旅行で飛行機での移動が人気上昇中
暑運(夏休みの帰省・旅行に伴う鉄道輸送体制)が訪れ、卒業旅行や親子旅行のニーズが高まり、飛行機での移動が人気上昇中だ。中国の航空機のフライト情報が分かるアプリ「航旅縦横」のビッグデータによると、7月5日現在、暑運期間の国内航空路線のチケット予約件数は、前年同期比約24%増の2630万件に達し、出入境する航空路線のチケット予約件数は同約86%増の792万件に達した。
暑運期間には、中国の各航空会社が人気旅行先への航空路線を新たに就航させたり、運航ダイヤを増やしたりする計画だ。航空輸送力が拡大して、チケットは安くなった。航旅縦横のビッグデータでは、2024年夏休みシーズン(7月1日-8月31日)の国内路線の平均チケット価格(税別)は同約12%低下の約967元(1元は約21.8円)、出入境する路線の平均チケット価格は同約7%低下した。
国内旅行と海外旅行で一番人気の目的地は?
夏休みの親子旅行と避暑旅行は旅行市場の重要な成長源で、中国国内の複数の観光都市は引き続き人気が高い。北京、上海、広州、深センのほか、観光資源が豊富な昆明、西安、杭州、重慶、烏魯木斉(ウルムチ)などが国内人気目的地上位10位以内に入った。
出境旅行では、バンコク、ソウル、香港特別行政区、東京、シンガポールなど東アジアと東南アジアの都市が最も人気だ。欧州旅行も徐々にヒートアップし、ロンドンは暑運期間の海外人気目的地の8位となり、フランスやドイツなどの欧州エリアでは同期間に中国人観光客の移動のピークが訪れる見込みだ。
夏休みのインバウンド予約件数がうなぎ登り
また、144時間以内の滞在なら入境者のビザを免除する政策、中国の複数国に対するビザ免除措置により、外国人観光客の中国への入国がよりスムーズになった。現在、中国が72時間以内と144時間以内のビザ免除措政策を適用する国は54ヶ国に上り、北京、天津、石家荘、秦皇島、上海、南京、杭州、寧波、広州、深セン、掲陽、瀋陽、大連、青島、重慶、成都、西安、厦門(アモイ)、武漢、昆明の20都市では入国から144時間以内は免除、長沙、哈爾浜(ハルビン)、桂林の3都市は72時間以内は免除となっている。
夏休み期間のインバウンド予約件数がうなぎ登りだ。携程旅行網のビッグデータによると、同プラットフォームでの同期間のインバウンド観光予約件数は前年同期の2倍で、ビザ免除措置の対象国であるフランス、イタリア、ドイツ、マレーシア、タイからのインバウンド観光予約件数は合わせて前年同期の2.5倍になった。