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西蔵自治区で茶葉が新たな成長産業に 支援隊が手助け
提供元:  新華社
発表時間: 2024-07-10 20:07

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茶摘みをする農家。(資料写真、ラサ=新華社配信)

 中国西蔵自治区の東部、ニンティ市のザユル県には現在、原始林に囲まれた茶畑が広がり、自治区の茶産業を代表する産地となっている。高原に位置する西蔵自治区ではかつて、チベット族をはじめとする各民族にとって茶が生活必需品であるにもかかわらず、茶の栽培が行われていなかった。西蔵支援隊員の支援の下、現在では茶葉が地元の経済発展をけん引する大きな産業に育っている。

 ザユル県の谷間は、温暖な気候、豊富な降水量、十分な日照時間に恵まれ、茶葉栽培に適した条件を備えている。第13次5カ年規画(2016~20年)期間から、辺境小康建設資金や西蔵支援資金などのプロジェクト10件余りを通し、標準化された茶園の建設、茶葉自動生産ラインの導入、高原茶葉の商標登録が進められ、茶産業発展の取り組みがなされてきた。

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西蔵自治区にあるザユル農場。(資料写真、ラサ=新華社配信)

 広東省深圳市の西蔵支援隊の支援により、ザユル県は「高原のティーバレー」として名を知られるようになり、茶産業は同県の主力産業となった。支援隊は茶農家の就業から着手し、「実習+実証+体験」の研修方式を採用、地元農家に茶葉の栽培、摘み取り、加工の新技術を教え、茶園の雇用を活性化、農牧民の収入増をけん引、農村振興を促進した。

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茶摘みに備え研修を受ける農家。(資料写真、ラサ=新華社配信)

 県内の茶園の面積は2万4千ムー(1600ヘクタール)にわたって広がり、23年の加工済み茶葉生産量は約17トン、生産額は4175万元(1元=約22円)、茶葉販売量は千キロ、販売額は740万元だった。茶園での就労や茶葉の買い付けなどを通じてすでに3千人余りが計500万元の増収を実現した。

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ザユル農場の茶園を現地調査する中山大学の専門家。(2022年7月撮影、ラサ=新華社配信)

 広東省第10次西蔵支援活動隊のザユル県活動チームの副チームリーダーで農学博士の馮建軍(ふう・けんぐん)氏は22年、深圳経済特区から同県に出向し、副県長とザユル農場党委書記に就任した。馮氏はチームを率いてザユル茶葉の市場開拓を続け、茶葉ブランドに新たな局面を切り開いた。同農場は23年、「雪山蔵韵」の商標を登録、茶葉食品生産許可証も取得した。高原地域の茶は純粋で汚染が無く、栄養豊富だと好評を博している。自治区産の高原茶は、消費支援や資源マッチングなどを通じ、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)で大きな市場を開拓している。


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