決済システムを運営する網聯清算有限公司が3日に明らかにしたところによると、同公司が商業銀行、決済機関、カード会社などの経営主体と連携して普及を進める「海外電子ウォレットの国内使用」と「海外カードの国内紐づけ」の両業務は、今年上半期(1-6月)の取引額が前年同期比でそれぞれ7倍以上、8倍以上成長した。
「海外電子ウォレットの国内使用」は海外の電子ウォレットアプリケーション関連機関と網聯のプラットフォームが連携し、訪中外国人が海外で日常的に使用している電子ウォレットアプリを使用して中国で決済を行うことを指す。同公司の「海外電子ウォレットの国内使用」業務では、上半期にカザフスタンのKaspi(カスピ)銀行とパキスタンのNayaPay(ナヤペイ)の2機関の電子ウォレットアプリが中国で使えるようになり、両国から中国を訪れた外国人の決済がより便利になった。
現時点で、同公司の「海外電子ウォレットの国内使用」業務と連携した越境取引において主流となっている、または常用されている電子ウォレットアプリは、カバー範囲がこれまでの香港・澳門(マカオ)両特別行政区、シンガポール、マレーシア、タイ、モンゴル、韓国から、その他の「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設国へとさらに拡大した。
データによれば、今年上半期の網聯プラットフォームでの「海外電子ウォレットの国内使用」業務の取引件数は同5.29倍増の2875万1800件、取引額は同7.67倍増の53億1900万元(1元は約22.2円)となり、中国への旅行、国境貿易での協力、経済交流などへ効果的なサービスを提供した。
「海外カードの国内紐づけ」は訪中外国人にクレジットカード決済の習慣があることを踏まえ、外国人の持つ海外で発行されたクレジットカードを中国国内の決済アプリと紐付け、当該クレジットカードと中国国内のQRコード決済を切れ目なくつなぐというもので、カードが手元になくても決済が可能だ。
今年上半期、網聯プラットフォームでの「海外カードの国内紐づけ」業務の取引件数は同6.65倍増の3738万1800件、取引額は同8.03倍増の54億1700万元になり、業務のリリース以降、サービスを提供した海外ユーザーは累計200万人を超えた。