中国財政部、中国税関総署、中国国家税務総局は28日、香港とマカオから大陸部住民が大陸部に入る際に持ち込む手荷物の免税枠を5000元(約11万円)から1万2000元(約26万円)に引き上げるとする公告を発表しました。香港特区政府とマカオ特区政府は同日、この政策を強く歓迎すると表明しました。
公告によると、香港、マカオから大陸部へ入る満18歳以上の大陸部住民が所持する大陸外で取得した合理的な自己用手荷物の総額が、1万2000元以下であれば、免税で通過できます。また、入境免税店が設置されている通関地では、旅客が入境免税店で免税商品を購入した場合、大陸外で取得した合理的な自己用手荷物との合計額が1万5000元(約33万円)以下の場合は免税で通過できます。同措置は2024年7月1日から羅湖、福田、深セン湾、広深港高速鉄道西九龍駅、拱北、港珠澳大橋珠海道路の6つの通関地で先行実施されます。2024年8月1日からは、横琴とマカオ特別行政区間の通関地を除く全ての通関地で実施されます。
香港メディアの香港大公文匯網によると、香港特別行政区の李家超行政長官は「香港経済の促進に役立つ多くの措置を打ち出す中央政府の深い関心に心から感謝する」と述べました。香港特区政府の報道官は28日、新たな政策により香港には毎年約88億香港ドル(約1810億円)から176億香港ドル(約3630億円)の追加の売上高がもたらされ、経済効果は約27億香港ドル(約556億円)から54億香港ドル(約1110億円)になるとの試算を示しました。