ドローン操縦を学んでいる人々
ここ数年、中国では「低空経済」の発展に伴い、ドローンが農業、警察の捜査、位置測定、交通など多数の分野で幅広く応用されており、各業界のドローン操縦士へのニーズも急増しています。
中国南東部の広東省深セン市にあるドローン操縦トレーニング機関の責任者によると、現在、教員、電力点検・メンテナンス、都市のスマートシステム、航空測量に関する業種は比較的好調ぶりを見せており、ドローン操縦士の月給は8000元(約16万円)から2、3万元(約40万~60万円)に達しているということです。
また、中国民用航空局のデータによると、今年6月までに、中国全土で実名登録されたドローンは計187万5000機に達し、今年上半期、新規登録されたドローンは60万8000機近くに上り、昨年末より48%増えました。一方、ドローン操縦の免許を持っている人はわずか22万5000人で、昨年末の19万4400人から3万人余りの増加にとどまりました。また、関係部門の統計によると、現在、中国におけるドローン操縦士の人手不足は100万人に達するとのことです。
大量の人手不足はドローン操縦のトレーニング事業に活気をもたらし、教員へのニーズも日増しに高まっています。深センのあるドローン操縦トレーニング機関では、トレーニングの範囲がマルチコプター、固定翼型ドローン、垂直離着陸固定翼型、自動運転型ヘリコプターなど多機種に及んでいます。また、ドローン操縦士のレベルから見ると、教員のほかには、視程内操縦士と超視程操縦士の2種類に分かれています。今、レベルの高い超視程操縦士、つまり機長級免許項目を学ぶ人は明らかに多いとのことです。
ドローン操縦のトレーニング機関の関係者の話では、今年、ドローン操縦のトレーニング業務が急速に拡大しており、多くの教員は一部の企業や機関に派遣され、そこに常駐してトレーニングを続けています。
また、学生数の急増により、トレーニング機関で教員へのニーズも明らかに拡大しています。関係者の紹介によると、ドローン操縦の教員資格を取るために、100時間以上機長としての経験を持つこと、そして2年以上の職歴があることが要求されています。教員不足の現状を緩和するために、一部のトレーニング機関では、優秀な学生を選んで教員として教育して採用するようになっています。