操作をスタートすると発表してから最初の操作が実施されるまで、わずか数日間だった。中国初の資本市場をサポートするための金融政策ツール――証券会社、ファンド会社、保険会社のスワップファシリティ(SFISF)が、このほど重要な第一歩を踏み出した。
中国人民銀行(中央銀行)は21日に公告を発表し、証券会社、ファンド会社、保険会社のスワップファシリティを創設し、初回の操作の金額は500億元(1元は約21.3円)になるとした。また入札に参加する20機関の状況と貸付料率の入札結果について説明した。
スワップファシリティはどんなツール?
人民銀行は今月10日に公告を発表し、証券会社、ファンド会社、保険会社のスワップファシリティを創設し、条件を満たした証券会社、ファンド会社、保険会社が債券、上場投資信託(EFT)、上海・深センCSI300銘柄などの資産を担保に、人民銀行から国債や人民銀行の商業手形などのハイレベルの流動性ある資産を借り入れることをサポートすることを決定したと明らかにした。18日には、証券会社、ファンド会社、保険会社のスワップファシリティを正式に開始すると発表した。
これはつまり、スワップファシリティを通じて、証券会社、ファンド会社、保険会社が手元の流動性の低い資産を国債や人民銀行の手形に替えることができ、市場での買い戻しや売却による資金調達に便利であり、人民銀行から直接的に流動性の支援を受けるのに相当するということを意味する。
中国民生銀行の温彬チーフエコノミストは、「スワップファシリティは銀行以外の金融機関全体の流動性をめぐる環境の改善にプラスになる。将来的に人民銀行はこの実践を基礎として、引き続きツールを整備し、異なる市場の流動性の分布を統一的に計画し、資本市場内部の安定性を共に増強することになるだろう」との見方を示した。