中国で2年以上前にスタートした「東数西算」(東部地域のデータを西部地域で保存・計算すること)プロジェクトが、積極的な進展を遂げている。中国国家データ局デジタル科学技術・インフラ建設司(局)の杜巍司長(局長)は北京市で22日、「このプロジェクトが実施されたことにより、IT(情報技術)設備製造、情報通信、基本ソフト、グリーンエネルギーなどの産業チェーンの発展が牽引され、国の総合的計算力レベルが向上した」と述べた。
2022年2月、中国は北京・天津・河北、長江デルタ地域、粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市圏)、成都・重慶、内蒙古(内モンゴル)自治区、貴州省、甘粛省、寧夏回族自治区の8地域で国家計算力ハブノードの建設をスタートした上、国家データセンタークラスター10ヶ所の建設を計画した。生産力の展開をより最適化し、西部地域におけるエネルギーの優位性を十分に発揮するため、「東数西算」プロジェクトが全面的にスタートした。
杜司長は、「今年3月末現在、国家データセンタークラスター10ヶ所の計算力規模は146万ラック(19インチ標準ラック)を超え、稼働率は全体で62.72%となり、2022年に比べて4ポイント上昇した。東西ハブノード間のネットワーク遅延時間は、20ミリ秒の要件をほぼ満たしている。データセンターで使用されるグリーン電力の占める割合は全国平均レベルを上回り、一部の先進的データセンターのグリーン電力使用率は80%前後に達し、新設されるデータセンターの電力使用効率(PUE)は最も低いもので1.10まで下がった。