宝安は東晋時代に県として設置され、1690年の歴史を有し、深センと香港の文化の根っこと呼ばれている。1979年に宝安県の設置が取り消され、深セン市へと移行した。1982年12月に宝安県が再び設置され、深セン経済特区以外の元の宝安県の地区を管轄した。1992年に宝安県は再び廃止され、宝安、龍崗の2つの行政区に設置された。さらに、宝安区の一部の地域が2007年に光明新区、2011年末に龍華新区として設置された。現在は新安、西郷、航城、福永、福海、沙井、新橋、松崗、燕羅、石岩の10の街道、計124のコミュニティを管轄している。
宝安区は深セン市北西部に位置し、珠江口東岸の発展軸に位置し、広州と深センと香港からなるゴールド回廊の要衝となっている。陸地面積は381.2平方キロメートルで、全市の19.1%を占めている。域内には51.5キロメートルの海岸線があり、全市の19.8%を占めている。海域面積は175.1平方キロメートルに達し、全市の8.6%を占めている。区内には宝安国際空港、大鏟湾港、107国道、宝安大道などの重要な交通インフラがあり、また広深(広州-深セン)、機荷(空港-龍崗区荷坳)、広深沿江、南光(南山-光明)、龍大(龍華-大嶺山)、外環の6本の高速道路が整備され、広州と深センを結ぶ都市間鉄道(1期)、地下鉄1、5、6、11、12(1期)、20(1期)号線の7本の軌道交通路線がある。また、宝安国際空港と香港国際空港は船便でも陸上交通でもアクセス可能である。地下鉄12(2期)、13、15、20(2期)号線、及び空港東の空港・鉄道総合ハブなどの建設を予定しており、間もなく開通する深センと中山市を結ぶ深中通路は全線貫通し、粤港澳大湾区における都市間1時間交通網が初歩的に形成されている。さらに、総建築面積・単体建築面積ともに世界一を誇る国際コンベンションセンターを有している。
宝安は産業が発達しており、輸出主導型で、戦略的新興産業をリーディング産業とし、電子情報産業を重点産業とし、装備品製造業と地元の伝統的な優位産業を支えとする産業構造を形成している。