全自動で稼働中の統合テストエリア(深セン地下鉄提供)
最近、深セン地下鉄全自動運転技術試験センターが正式に発足した。当該センターは、深センの軌道交通にとって重要なエンジニアリングであり、同時にシミュレーションのための屋内テストシステムと連動した外部テストラインを持つ中国国内初のテストプラットフォームでもある。
当該センターは深雲車両区間に位置し、建築面積は約4,200㎡で、模擬ステーションプラットフォーム、模擬ステーションホール、模擬ラインネットワークコントロールセンター、高速・低速テストライン、3両編成テストトレイン等を備えている。また、3Dプロジェクション、VR、検査ロボット等も備えており、監視の無人化を実現した。
当該テストセンターでは、華南地域システム機器のテスト・検査基地及び深セン地下鉄の科学研究イノベーション研究所が建設された。将来的には深セン地下鉄の機器のレベルを大幅に向上させ、スマート化シティレール時代に向けて加速的に踏み込んでいく予定である。
全自動で稼働中の統合テストエリア(深セン地下鉄提供)
近年、深センの都市軌道交通は活況を呈しており、これまでに11本の地下鉄路線が完成・開業し、総営業距離は411㎞に達しており、路線網の安全保障や施設・設備の安定性に対する更に高い要求が提出されている。
これを受けて、深セン地下鉄グループは、幹線の緊急時の効率化、運転・保守の効率化、状態補修とライフサイクル全体の管理の促進を目標とし、鉄道車両のスマート運転・保守システムを開発。また、車両の保守モードを計画的なものから状態補修にすることで、緊急時の故障処理効率の80%向上、保守要員の10%削減、ライフサイクル全体の保守コストの10%削減を達成した。
深セン地下鉄20号線空港北側車両区間(深セン地下鉄提供)
今後、車両のスマートな運用・保守システムのさらなる推進に伴い、深セン地下鉄でも「スーパートレイン検査チーム」を設置していく予定だ。
今年末に開通予定の深セン地下鉄20号線は、初めて完全に自動化され、時速120㎞となり、深セン地下鉄の「ドライバーレス」時代が正式に幕を開けることとなる。